
近年、多くの人が空き地や自宅敷地を駐車場として活用し始めています。
駐車場経営は、初期費用が安く取り掛かりやすいため、多種多様に考えられる不動産・土地活用の中でも注目されています。
実際、令和5年の国土交通省の調査によれば、空き地の管理不全が問題視されており、その解消策として駐車場運営が有効です。
特に相続した不動産や土地を駐車場に変えて副収入を得ようとする人が増えています。
しかし、駐車場の経営は、自分一人で手軽に始めてみたものの、実際は難航している方も多いのではないでしょうか。
この記事では、駐車場の管理とは、管理方式の違い、業務内容、不動産屋へ委託管理するメリット・デメリット、委託管理がおすすめな場合、不動産会社の選び方などについて、詳しく解説していきます。

駐車場の管理とは、駐車場経営における、設備点検、集金、清掃などの業務のことを言います。
駐車場経営は、初期費用が少なくて済み、また短期間の準備で始められることから、土地活用法の一つとして人気です。
駐車場管理には、3種類の管理方式があり、どれを選ぶかで、業務内容も変わってきます。
一般的には、個人で行うよりも、管理会社に委託する方が、時間と手間を減らせます。
駐車場の管理方式には、以下の3つがあります。
自主管理方式
一括借り上げ方式
管理委託方式
一つずつ見ていきましょう。
自主管理方式は、オーナーがすべての管理業務を行う方式で、管理会社は一切関わりません。
月極駐車場に多く見られ、利用者の募集から広告や看板の設置、賃料の設定まで、すべてオーナーが行います。
管理会社に委託しないため、手数料もかからず、賃料がすべてオーナーの収益になるというのが一番のメリットです。
しかし、管理業務をすべて自分で行わなければならないため、時間と労力がかかります。
立地が良ければ、利用者も集まりやすく、高い収益も期待できますが、長期間経営するとなると、設備の修繕費用がかかるため、長期的な視点で計画を立てて経営することが重要です。
一括借り上げ方式とは、土地そのものを駐車場管理会社に貸して、その管理会社から毎月賃料をもらう方式です。
管理会社は、駐車場の利用率や収益に関わらず、一定の借地料をオーナーに支払うため、安定的な収入が得られます。
一般的にコインパーキングで多く見られる方式です。
オーナーにとっては、管理をすべて任せられるだけでなく、駐車場の利用状況に関わらず、一定の収入を安定的に得られるため、リスクを軽減できます。
ただし、その駐車場で得られた収益が、どんなに多くても、オーナーに入る収入は変わりません。
管理委託方式とは、駐車場の管理運営を一部またはすべて管理会社に任せるという方式です。
月額賃料の5〜10%の手数料を支払わなければならないというデメリットはありますが、管理会社から経営に関するアドバイスをもらったり、契約や集金といった面倒な業務を行ってもらえたりするメリットもあります。
ただし、委託する管理の範囲は、管理会社との相談で決まります。
一般的には、集客や契約管理、設備の日常的な点検などを委託する場合が多いです。
管理委託方式は、成功報酬であるため、駐車場の売り上げが上がればオーナーの収益も上がり、業務負荷は軽減されるという点で、多くのオーナーに選ばれている方式です。
管理委託契約には、契約期間や途中解約に関する条件が定められていることが多く、途中で解約すると違約金が発生する場合もあります。
管理委託方式の契約形態には「定額手数料制」や「売上連動型」の両方があり、契約内容によって異なる点に注意が必要です。
実際に契約を交わす際は、報酬体系がどうなっているかを必ず確認してください。
駐車場管理の業務内容は、主に以下の6つです。
利用者の集客と契約・更新などの手続き
集金・督促
清掃・警備巡回
設備の点検やメンテナンス
問い合わせやクレーム、トラブルへの対応
決算・確定申告
一つひとつ詳しく見ていきます。
月極駐車場は、利用者がいないと駐車場の運営はままならないため、利用者の集客は、大事な業務の一つです。
具体的な方法は、たとえば看板を設置したり、チラシを配布したり、インターネットに広告を出して、集客を行います。
実際に問い合わせがあった場合の対応や、契約・更新などの手続きも、重要な業務です。
ただし、コインパーキングでは、このような業務は必要ありません。
インターネット上のマップに情報を載せるなどするだけで、立地が良ければ利用者は増えます。
特に契約や更新も必要ありません。
月極駐車場では、利用者とひと月単位で契約するため、利用者から毎月賃料を集金する必要があります。
集金方法は、銀行口座への振り込みが一般的です。
もし賃料を滞納している利用者がいる場合は、督促状を送付するなどして、早期解決に向けて対処する必要があります。
一方、コインパーキングでは、不特定多数の人に対して時間単位で貸し出すため、一定の日数ごとに精算機の中のお金を集金することになります。
この際、釣銭やレシートなどの補充も行います。
駐車場の清掃や警備巡回も管理業務の一つです。
駐車場が汚れていたり、ゴミが散らかっていたりすると、管理を怠っていると思われ、利用者に悪印象を与えてしまいます。
また、警備巡回を怠ると、無断駐車や放置車両、車上荒らしなどのトラブルに遭う可能性も高くなります。
清掃は最低でも週1回、ゴミが出やすい立地なら週2〜3回が望ましいです。
警備巡回も週1回以上行うと、無断駐車などの抑止力になります。
定期的に設備の点検やメンテナンスを行うことで、設備の耐久性が上がり、買い替えの費用を節約できます。
月極駐車場の場合は、精算機などの設備はありませんが、駐車枠の白線が消えかけていたり、フェンスや照明が壊れていたりすると、利用者の満足度が下がるため、定期的な点検やメンテナンスは欠かせません。
コインパーキングの場合は、精算機やパークロックなど設備が多いため、個人で管理しようとすると、費用も手間も大きくなります。
コインパーキングでは、管理会社に委託した方が、メンテナンスの手間や費用がかからないため、おすすめです。
駐車場内で起きたトラブルや事故、利用者からのクレームや問い合わせに対応するのも業務の一つです。
月極駐車場でもコインパーキングでも、ほとんどが24時間営業であるため、夜間の対応も必要です。
コインパーキングでは、釣銭切れや機械の故障などのトラブルもあり得ます。
また、騒音や排気ガスなどに対する近隣住民からのクレームや、不正駐車、放置車両などにも対応しなければなりません。
こういった対応を個人で行うのは難しく、精神的な負担になってしまう可能性も高いため、管理会社に委託した方が安心と言えます。
給与所得者が副業として駐車場経営をしている場合、年間の所得が20万円を超えると、「所得税法第121条」により確定申告が必要です。
青色申告特別控除は、帳簿の作成や申告要件を満たした場合に最大65万円の控除が受けられる制度です。
所得から最大65万円控除されるため、課税対象所得を少なくすることができます。
ただし、小規模の駐車場では、こういった控除は受けられません。
その代わり、収入から経費(初期費用・運営費用・撤去費用など)を差し引いた利益、つまり所得が20万円以下であれば、申告する必要はありません。
確定申告は、難しい計算が多いため、自信がない方は税理士に依頼しましょう。
ただし、専業の場合や事業的規模に該当する場合は、この限りではありません。
また、規模が小さく、青色申告の要件を満たさない場合は、収益は「雑所得」として扱われます。
反対に、複数台数・高額収入・反復継続性がある場合は「事業所得」とみなされる可能性もあります。
また、会社に副業を知られたくない方は、住民税の徴収方法で「自分で納付」を選ぶことで、会社に通知されるのを防げる可能性があります。

次に、駐車場を管理委託するメリット・デメリットを見てみましょう。
駐車場を管理委託するメリットは、以下の4つです。
業務負担を大幅に軽減できる
専門的なノウハウを持つ会社に任せられる
トラブル対応や設備管理もしてもらえる
遠方の駐車場でも経営できる
それぞれ詳しく見ていきましょう。
駐車場管理業務は、一見簡単に思えても、実際にやってみるとかなりの負担になることがわかります。
特に、清掃や警備巡回、トラブル対応、決算・確定申告などは、負担に思われる方も多いでしょう。
また、24時間営業の駐車場であれば、警備やトラブル対応も24時間になるため、大きな負担になります。
こういった負担をすべて、あるいは一部を管理会社に委託することで、オーナーの業務負担を大幅に軽減できます。
委託する管理会社は、駐車場管理・経営のノウハウを豊富に持つ専門業者です。
そのため、集客や経営に関してアドバイスをもらえたり、具体的な提案をしてもらうこともできます。
特にコインパーキングにする場合は、設備投資費と収益との兼ね合いや、料金の設定などに関しても相談すると良いでしょう。
また、大手のパーキング会社に委託すると、ブランドネームやネームバリューによる集客も期待できます。
駐車場の管理業務の中でも一番大変なのが、トラブル対応と設備管理です。
特に、トラブルはいつどんなトラブルが起こるかわかりません。
そんな時に、365日24時間対応できる会社であれば、迅速な対応が期待できます。
また、コインパーキングでは、設備管理も重要です。
設備に不具合が生じた時に、迅速に対応してくれる会社であれば、安心して任せられます。
駐車場の管理・運営を管理会社にすべて委託してしまえば、オーナーは遠方に住んでいても、駐車場経営をすることができます。
たとえば、地方の土地を相続した時など、建物を建てて活用するよりも、駐車場にしてしまった方が、収益が上がる場合もあります。
そんな時は、地元に詳しい管理会社に任せた方が、近隣住民とのトラブルも少なく、安心して任せられるでしょう。
駐車場を管理委託するデメリットは、以下の2つです。
管理費用がかかる
いい加減な会社に委託するとトラブルが発生する恐れがある
一つずつ解説していきます。
管理委託するということは、管理会社に委託費用を支払わなければならないということでもあります。
すなわち、収益から委託費用分が減るということで、これが一番のデメリットです。
駐車場の委託費用の相場は、賃料の5〜10%が一般的です。
これは、依頼する駐車場の立地や状態によって変化します。
また、委託する内容や、会社によっても、料金設定は大きく変化するため、管理会社を選ぶ際には、必ず複数の会社で見積もりをとりましょう。
委託費用が安い会社には、いい加減な会社もあります。
清掃や警備巡回、集金やトラブル対応などの管理がいい加減だと、利用者に悪印象を与えてしまい、トラブルが発生したり、利用者離れを起こす可能性があります。
もし依頼した管理会社に不満がある場合は、契約書の内容を確認し、更新タイミングで他社へ乗り換えることも視野に入れましょう。
複数社に相談して比較することが重要です。
委託費用が多少高くても、信頼できる管理会社を選ぶのがおすすめです。

駐車場の管理方式の違いを見てきましたが、管理委託がおすすめな場合があります。
それは、以下の3つです。
家と管理する駐車場が遠い場合
副業として駐車場管理を行う場合
クレームやトラブルへの対応をしたくない場合
それぞれ具体的に見ていきましょう。
現在住んでいる家と、管理する駐車場が遠い場合、管理委託の方がおすすめです。
駐車場は、定期的に清掃や警備巡回を行わないと、不潔になったり、トラブルが起きたりして、管理が行き届かなくなり、利用者離れにつながります。
しかし、遠方にある場合、時間だけでなく、いちいち交通費がかかってしまうというデメリットがあります。
仮に車で移動できたとしても、ガソリン代や高速代などでかなりの出費になるでしょう。
定期的に時間とお金をかけるのであれば、管理会社に委託する方が、節約になる場合が多いです。
副業として駐車場経営を行う場合、本業が忙しいと、管理が行き届かなくなる可能性があります。
本業があると、仕事が終わった後や休日に管理業務を行う必要があり、業務過多になって過労になる恐れがあります。
管理委託することで、駐車場の管理もおろそかにならずに、本業に集中することが可能です。
駐車場の管理には、クレームやトラブルがいつ発生するかわかりません。
早朝や夜中に呼び出される可能性もあります。
そういったクレームやトラブルへの対応は、精神的な負担になり、大きなダメージを受けるでしょう。
しかし、管理会社に委託すれば、彼らはプロですので、的確に対処してくれます。
24時間365日対応してくれるところであれば、なお安心です。
クレームやトラブルに対応したくない場合は、管理委託することをおすすめします。
ここでは、信頼できる管理会社を選ぶ際のポイントをお伝えします。
ポイントは、以下の4つです。
管理費が適正かどうか
コミュニケーションが丁寧で迅速かどうか
専門的なノウハウや実績があるかどうか
管理会社の本社や営業所が駐車場の近くにあるかどうか
一つずつ解説していきます。
管理費用は、業務内容の範囲や不動産会社によって違いますが、一般的に5〜10%と言われています。
あまりに高いと、当然収益が減ってしまうため、敬遠しがちですが、あまりに安いのも考えものです。
管理費が安いということは、それだけ業務内容が狭かったり、管理がいい加減だったりしがちだからです。
管理がいい加減だと、結局は利用者離れにつながってしまい、収益から遠ざかってしまいます。
したがって、管理費が業務内容に対して適切かどうか、よく見極める必要があります。
また、管理会社を選ぶ際には、必ず複数の会社から見積もりを取って比較検討するようにしましょう。
管理会社に問い合わせをした時に、担当者のコミュニケーションが丁寧で迅速かどうかは、重要な判断基準です。
こちらからの問い合わせに、丁寧で迅速であるということは、利用者からのクレームやトラブルにも、丁寧で迅速に対応してくれるということだからです。
また、コミュニケーションが上手く取れるということは、人格的に見ても優れている人が多いと言えます。
「仕事ができる人は返信が早い」と言われますが、2日以内に返信のない会社は、やめておいた方が無難でしょう。
管理会社に、駐車場経営や不動産の専門的なノウハウや実績があるかどうかも、判断基準になります。
駐車場をすでにいくつか経営していたり、大手のコインパーキングなどは、専門的なノウハウがあり、且つ実績もあるため、利用者の信用につながります。
また、オーナー自身にとっても、駐車場経営のノウハウを教えてもらったり、より効果的な経営方法をアドバイスしてもらったりすることが可能です。
管理会社の本社や営業所が駐車場の近くにあれば、何かトラブルがあった時に、すぐ駆けつけてもらえるため、安心です。
たとえば、本社が県外にある管理会社に依頼した結果、トラブル時に対応が遅れて利用者のクレームが増え、契約を解約されてしまうというケースも考えられます。
地元に営業拠点がある会社を選ぶことが大切です。
また、営業所が近くにあるということは、その地元を熟知している社員がいる可能性が高いため、その地元においてより効果的な経営ができる可能性があります。

私たちとよしき不動産は、長年東葛地域で駐車場やアパートの経営に携わってきました。地域に根ざし、周辺の特性やニーズを熟知している点が私たちの強みです。
駅前の店舗でアクセスしやすい立地に加え、専門的なノウハウと豊富な実績をもとに、利用者様へ空き情報なども日々更新しております。地域での管理委託をお考えの方にとって、信頼いただける存在を目指しております。
まずは、お気軽にご相談いただければ幸いです。

※本記事は2026年4月時点で内容を確認・一部更新しています。
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