
不動産のオーナーになってすぐの頃、特に自主管理を初めてすぐの頃は、トラブルやクレームに遭う度に、「どう対応すればいいのか?」と困ってしまうことも多いのではないでしょうか。賃貸管理のトラブルは多岐にわたるため、その悩みや相談先も一つではありません。
この記事では、賃貸のオーナーが抱えがちな悩みを5つ挙げ、困った時の相談先を7つ紹介しています。
賃貸管理で困った時は、ぜひ参考にしてみてください。

賃貸のオーナーが抱えがちな悩みは、以下の5つです。
入居者同士のトラブルに巻き込まれた
設備が故障したと言われた
家賃を滞納されている
空室状態が続いている
入居審査が虚偽報告だった
また、退去時の原状回復をめぐるトラブルや、更新拒否を巡る対応の仕方、敷金返還のトラブルなど、退去時の問題もよくある相談事例です。
こうした対応には法律や慣習も関わるため、慎重に進める必要があります。
以下からは、それぞれの悩みとその解決策を詳しく解説していきます。
入居者同士のトラブルには、騒音問題、分別や異臭などを含めたゴミ問題、タバコの煙問題、ペット問題などさまざまなものがあります。
入居者同士のトラブルは、何よりも迅速な対応が求められます。
トラブルを放置しておくと、退去者が多く出て、賃貸経営に支障をきたすリスクがあるからです。特に騒音は、神経質な入居者がいると、普通の人には大したことないような音でも騒いでクレームを入れてくる場合があるので、厄介です。
トラブルの中でも、大勢で集まって騒いだ、夜中に大きな音の楽器を鳴らしたなどの騒音問題や、ベランダでタバコを吸っていた、ペット禁止なのに猫を飼っていたなど、明らかに悪いことをした人(加害者)がわかっていれば、注意や警告で済む場合もあります。
しかし、ゴミ問題など、明らかな加害者がわかりにくい場合は、事実確認をした上で、誰が加害者で誰が被害者なのか、明確にする必要があります。
また、注意や警告をしても、何度も同じ問題を繰り返す場合、弁護士に相談したり、不動産オーナーとして契約解除を申し出ることも可能であることを頭に入れておきましょう。
共用部分や全体的な設備の故障は、基本的にはオーナーの責任で保障しなければなりません。
主に給湯器や排水管の故障、雨漏り、シロアリ被害、外観の劣化などです。こうした故障は、オーナー負担で修理する必要があります。
もし入居者からの連絡が夜間や休日に来ることが多いと感じているなら、24時間対応の管理会社や、緊急駆けつけサービスを導入しておくと安心です。
突然のトラブルにもすぐ対応でき、入居者満足度が上がるだけでなく、トラブルの拡大も防げます。ほか、雨漏りやシロアリ被害に関しては、物件購入時に必ずチェックしておきましょう。
2020年の民法改正により、購入後に欠陥(雨漏りやシロアリ被害など)が見つかった場合、売主に対して「契約不適合責任」(民法第562条以下)を問うことができる可能性があります。購入時の説明内容や契約内容によって異なるため、専門家への相談が重要です。
個室内の設備でも「初期設備」として初めから部屋に取り付けられている、エアコン・ガスコンロ・シンク・風呂・ドアなどの故障は、オーナー負担になります。
ただし、入居者が故意に壊した、あるいは使い方が悪くて壊れたなど、明らかに入居者に非がある場合は、入居者負担になる場合もあるため、故障の原因はよく調べましょう。
家賃の滞納も、よくあるトラブルです。
しかし、賃貸経営において、家賃の滞納は、一番頭の痛いトラブルといえるでしょう。
たとえば、公益財団法人日本賃貸住宅管理協会が2024年に公表した「第28回 日管協短観」によれば、全国平均で月末時点に家賃を1ヶ月以上滞納している入居者は1.2%、2ヶ月以上は0.5%と報告されています。
つまり、家賃滞納は頻繁にあるわけではないものの、完全にゼロではなく、どのオーナーにも発生しうる現実的なリスクなのです。家賃を入れてもらえないと収入にならないため、催促をしなければなりませんが、対応を間違えると、逆に訴えられてしまうリスクがあります。
原則として、最初の1〜3ヶ月は注意喚起程度で済ませ、3ヶ月目以降は警告を出したり、弁護士から催告書などの内容証明郵便を発行したりといった具体的な行動に出ることが望ましいとされています。
たとえマスターキーを持っているからといって、入居者に無断で室内に立ち入ると、たとえオーナーであっても刑法130条の「住居侵入罪」に該当する可能性があります。
トラブルがあった場合でも、勝手に部屋に入るのではなく、必ず弁護士や専門家に相談しましょう。
半年経っても督促に応じないようであれば、裁判を起こして強制退去させることもできますが、できるだけ示談や和解に持って行った方が、オーナー側としても負担が少なくて済みます。
空室状態が続くのは、オーナーにとって深刻な問題です。
国土交通省が実施した「令和5年度マンション総合調査」によれば、3ヶ月以上空室が続いているマンションは全国で34.0%にのぼると報告されています。
この実態は、賃貸経営を行うオーナーにとって現実的な空室リスクが広く存在していることを示しています。そもそも、不労所得を目的に賃貸経営を始めたはずが、空室状態が続くと収入が得られません。
特に、物件をローンで購入した場合、収入がなくても返済義務は生じるため、経営が苦しくなる可能性が高いです。自分で入居者募集の広告を出したり、インターネットサイトに掲載したりしても効果がないようであれば、集客力の強い不動産管理会社に依頼するのも一つの手です。
実はインターネットサイトよりも、地元の不動産会社で空室情報を見て決める方も多いので、地域密着型の不動産会社に相談してみましょう。空室がなかなか埋まらないときは、家賃や設備の条件が今のニーズと合っていない可能性もあります。
たとえば、インターネット無料の導入や、ペット可物件への変更など、入居者が魅力を感じる条件に変えることで、空室が埋まりやすくなることもあります。
また、築年数が経っている場合は、内装をきれいにリフォームすることで印象が大きく変わり、入居希望者が増えることも。
家賃を少し下げるだけで埋まるケースもあるので、一度専門家と相談して、見直してみるのもよいでしょう。
賃貸経営では、入居時に審査を行いますが、その時に虚偽申告をされる可能性もあります。特に、職業や年収といった部分で、虚偽申告される可能性が高いです。
また、前回強制退去になったなどの事実を隠蔽していることもあり、トラブルメーカーにもなり得ます。
ただ、入居後に虚偽が発覚するケースが多く、家賃滞納や入居者同士のトラブルにもつながりがちです。入居者が虚偽申告をしていた場合でも、それだけでは契約解除の正当事由にはなりません。退去させるには、「民法第601条」や「借地借家法第28条」に基づき、家賃滞納などの重大な契約違反が必要です。法的に退去させるには裁判所の判断が必要となることが多いため、専門家に相談しましょう。

それでは、賃貸管理で困った時は、どこに相談すればいいのでしょうか?
ここでは、以下の7か所を挙げています。
管理会社・仲介会社
住まいるダイヤル
国民生活センター
宅地建物取引業協会
法テラス
税理士・公認会計士
リフォーム会社
一つずつ詳しく見ていきます。
不動産管理会社は、賃貸物件の管理業務を行う会社です。契約すれば、賃貸管理の業務を代行してくれます。代行してくれる業務の内容は、契約によりますが、家賃回収代行から清掃、修繕、入居者同士のトラブル対応も任せられます。契約していなくても、管理会社には賃貸管理に詳しい専門家がいるので、相談を聞いてくれる可能性が高いです。
また、仲介会社は、オーナーと入居検討者を引き合わせて、契約締結のサポートをしてくれます。入居者募集や内見手配、契約書類の作成と手続き、火災保険の手続きなどを行ってくれます。空室状態が続いて困っている場合は、集客力の強い不動産仲介管理会社に頼ると良いでしょう。
家賃の回収や、入居者同士のトラブルにも対応してくれるところなら、なおさら安心です。
住まいるダイヤル(住宅リフォーム・紛争処理支援センター)は、住まい関連の問題で困った時に解決してくれる国土交通大臣指定の窓口です。
具体的には、以下のようなサービスを提供しています。
電話相談(一級建築士対応)
リフォームの見積もりチェック
専門家への相談
評価住宅・保険付き住宅についての相談
住宅紛争審査会による紛争処理手続き(裁判外での迅速な解決)
ナビダイヤルは「0570-016-100」で、平日10時~17時なら、全国どこからでも電話できます。どこに相談すべきか迷う場合は、とりあえず住まいるダイヤルに相談してみると良いでしょう。
独立行政法人国民生活センター(消費者センター)は、日常生活におけるトラブルや苦情を解決してくれる相談窓口です。
消費者ホットラインである「188」に電話して、自動音声に従って操作すると、所在地にもっとも近い消費者生活相談窓口につながります。受付時間は、平日の10時〜12時、13時〜16時です。
入居者同士のトラブルや、生活に関する苦情が入った場合は、国民生活センターに相談すると良いでしょう。
宅地建物取引業協会は、全国にあり、不動産取引に関する相談を受け付けているところです。苦情相談から苦情解決業務、契約書についての相談、法律相談、税務相談などを受け付けています。賃貸経営を本格的なビジネスとして行う場合は、ここに相談すると良いでしょう。
法テラス(日本司法支援センター)とは、国によって設立された法的トラブルを解決するための総合案内所です。入居者同士のトラブルや、家賃の滞納が、法的な解決を必要とすると思ったら、法テラスに相談してみましょう。
問題を解決するための法制度や手続き、適切な相談窓口を無料で紹介してくれます。
まずは、法テラスのホームページにある「住まい・近隣トラブルに関するよくある相談」を見てみるだけでも、参考になるかもしれません。
税理士や公認会計士は、賃貸経営で確定申告する場合に、力になってくれます。
家賃収入があれば、確定申告は必要になってくるので、自分でやる自信がない方は、税理士や公認会計士と契約して、業務をサポートしてもらいましょう。
リフォーム会社は、リフォームだけでなく、水回り(上下水道・風呂・トイレ)の修繕も行ってくれます。トラブルでよくある、「トイレ詰まり」や「水漏れ」にも対応してくれるところがあるので、日頃から関係を築いておくと良いでしょう。また、賃貸物件は、時に大規模な修繕も必要になります。
リフォーム会社と相談し、いつ頃どのような修繕を行うのか、計画を立てておきましょう。

賃貸物件を自主管理されている方で、業務が大変過ぎて、つらくなっている方もいるのではないでしょうか。そういう方は、この機会に不動産管理会社に相談してみることをおすすめします。
賃貸物件の管理業務を管理会社に相談するメリットは、以下の3つです。
業務をすべてあるいは一部任せることができるため、安心できる
知識と経験のあるプロに対応してもらえる
管理業務にかけていた労力と時間が大幅に削減できる
管理会社には、「宅地建物取引士」や「賃貸不動産経営管理士」などの資格を持ちつつ、経験も豊富なプロの管理士がいます。何かトラブルがあった時、そういったプロに対応してもらえることは、大きな安心感があるでしょう。特に今トラブルがなくても、プロに業務を預ければ、安心して自分の生活を送ることができます。業務にかけていた時間と労力が大幅に減ることで、自分の趣味や交遊を広げることもできるでしょう。
または、管理会社と連携して、賃貸物件をもっと多く所有することも可能になるかもしれません。自主管理がつらくなってきたら、管理会社に一度相談してみましょう。
信頼できる管理会社の選び方は、以下のポイントを意識することです。
どこまでの業務を委託するか
対応が丁寧でスピーディーか
集客力が強いか
委託費用は適正か
業務の報告・相談・提案の連絡がマメか
管理会社によって、委託できる業務に幅があります。中には、対応がずさんだったり、不当に高額な請求をしてくる管理会社もあるため注意が必要です。
たとえば、修繕費用の見積もりが極端に高い、トラブル報告が遅い、契約更新料を独自に徴収しているなどの事例もあります。契約書では、業務範囲、報告義務、管理費の詳細、解約条件などを必ず確認し、納得いかない場合は契約しないことも大切です。どこまでの業務を委託するかは、ご自身の判断にもよります。
しかしながら、基本的には任せたい業務を行ってくれる管理会社を選ぶと良いでしょう。対応が丁寧でスピーディーな会社は、入居者同士のトラブルやクレームにも同じように対応してくれます。何よりも迅速な対応が求められる入居者同士のトラブルに、スピーディーに介入してくれる会社は、信頼できるといえるでしょう。
また、空室状態が続いていて悩んでいるなら、集客力の強さもポイントになります。地域密着型で、集客力の強い管理会社なら、空室を優先的に紹介してもらうこともできます。委託費用は、相場が家賃収入の5%程度なので、その前後と考えて、安さだけで選ばないようにしましょう。
委託費用があまりにも安いところは、それだけ管理がずさんな可能性が高いです。かといって、あまり高すぎると、せっかくの収入が減ってしまうため、おすすめできません。あくまで適正な範囲で選びましょう。
そして、連絡がマメな会社は、それだけ関係が密接になり、信頼感・安心感が増します。

今回は、賃貸物件の管理でありがちな悩み、その相談先や解決方法などについて解説しました。賃貸物件のオーナーにとって、何かあった時に頼れる存在がいることは、重要なことです。公的機関でも頼りにはなりますが、受付時間が平日に限られているのは、大きなデメリットでしょう。そうした中で、信頼関係を築ける管理会社がそばにいることには、大きな意味があるといえます。
私たちとよしき不動産は、東葛地域に根ざして活動している地域密着型の不動産仲介管理会社です。
駅前に店舗を構えており、アクセスのしやすさに加えて、液晶モニターによる空室情報の掲示など、空室対策にも日々工夫を凝らしております。
また、相続対策や収益不動産に関するコンサルティングにも対応しており、物件の状況やオーナー様のご希望に応じて、最適な管理プランをご提案できる体制を整えております。
現場対応を担う社員には、専門知識と実務経験を備えたスタッフが在籍しており、入居者間のトラブルやクレーム対応についても、迅速かつ丁寧に対応させていただいております。
管理委託にかかる費用についても、オーナー様と事前にしっかりとご相談させていただいた上で、ご納得いただける適正な価格をご提示するよう努めております。
東葛地域で賃貸物件の管理に関してご不安やお悩みがあるオーナー様は、ぜひ一度私たちとよしき不動産へご相談ください。

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